皆さんが大好きな《リーチ》
この《リーチ》の種類について今回は考えてみようと思います。
種類? ん? と首をヒネる打ち手は案外多いかもしれません。
でもよく考えていただければ、普段かけている《リーチ》を種類別に分けることに抵抗はないはずです。
私が考える《リーチ》の種類は8つ。
(1) 効率リーチ
(2) 場況リーチ
(3) 牌理リーチ
(4) 打点リーチ
(5) 親につきリーチ
(6) 親を見てリーチ
(7) イチかバチかリーチ
(8) 出アガり期待リーチ
(1)~(8)の《リーチ》について簡単に説明しておきましょうか。
(1) 効率リーチ
この《リーチ》は、リャンメン待ち以上のアガり易い、あるいはツモり易そうに見える《リーチ》のことで、極めて出現率の高い《リーチ》といえるでしょう。
打ち手が何となく安心した面持ちでかけられる《リーチ》になっているはずです。
(2) 場況リーチ
この《リーチ》は、<場>に出ている牌たちを見たうえで、山に複数枚残っているとか、誰もが使いにくい牌になっているとか、そんな理由をもって、アガり易いという判断の下、かけたくなる《リーチ》といえるでしょう。
〔場況〕 東4局 ドラ(×印はツモ切り)
東家
南家
西家
こんな〔場況〕だったとき、北家がかけてくる《場況リーチ》は次のような形になります。
序盤に切られている数牌のとなりやひとつとなりの牌を狙う《場況リーチ》の典型といえるでしょう。
(3) 牌理リーチ
この《リーチ》は牌理という名の下、数牌の1・2・8・9に焦点を当てたり、自分が暗刻で使っている牌のとなりを狙っていくような《リーチ》を意味します。
《牌理リーチ》とは、ご覧のように、相手が使いにくい、いまにも余ってきそうなところで待っている《リーチ》といえるでしょう。
(4) 打点リーチ
この《リーチ》は、待ちの良し悪しに関わらず、マンガン・ハネマンあたりに照準を定めた《リーチ》を意味します。
もちろん、ドラが複数ある手牌で、少々待ちに自信がもてなくても、打点が見込めるのでかけていく《リーチ》も含まれます。
(5) 親につきリーチ
この《リーチ》は、打ち手であればどうしても避けて通れない《リーチ》であり、親の連荘を第1の目的とし、うまくアガれれば打点も伴ってくることもある《リーチ》といえるでしょう。
こんな感じで、効率でもなく、牌理でもなく、打点でもない親《リーチ》といえるでしょう。
(6) 親を見てリーチ
この《リーチ》は、親の河を見て、スピード感の無い河だと判断したときや、親の摸打を見て、覇気を感じなかったり、やる気が伝わってこないときに、その不具合に乗じてかける《リーチ》を意味します。
たとえば親の河が次のような並びだったら(×印はツモ切り)
レアケースでは、こんな河でもイーシャンテンだったりしますが、通常の河読みでは、親リーチはかかってこないだろうし、子方が先制リーチをかければ、向かってはこないだろうという前提で次のような《リーチ》をかけるのです。
親の逆襲がないという前提で、少しだけ打点をみて、少しだけ欲張りになってかけてみようかなという《リーチ》といえるでしょう。
(7) イチかバチかリーチ
アガりに近づいたのかどうか? まったく自信が無いものの、着順を上げるためとか、どうしても親を流したいとか、アガりが欲しいとか、そんな理由でかける《リーチ》を意味します。
文字通りのイチかバチかになり、この《リーチ》をかけたがために、深い傷を負う可能性もありますから、相当な覚悟をもってかけることになるでしょう。
(8) 出アガり期待リーチ
・スジ待ち
・ノーチャンス待ち
・地獄待ち
スジ待ちに関しては、かなり読まれやすくなってきたとはいえ、それでも手詰まりが始まると、スジを頼りに打っていくことが多いので、その心理を突く《リーチ》になります。
ノーチャンス待ちは、よほど変則的な河に見えないかぎり、オリ打ちを誘い出すケースが多く、ある意味、美味しいリーチといえるでしょう。
地獄待ちについては、放銃したときのショックがかなり大きく、打点そのものはさほどではなくても、心理面でかなり優位に立てる一石二鳥的な《リーチ》といえるでしょう。
以上、(1)~(8)までのリーチの分類、おわかりいただけたでしょうか。
そしてそのリーチ成功率はいかほどのものなのか? (1)~(8)、それぞれの率を自身でチェックし、リーチの精度を高めていくことが、打ち手には課せられているような気がします。